オレンジ初の動画作成の裏側

弁護士 辻本恵太

オレンジ初の動画を制作し,YouTubeに限定公開でアップしてみた。
まだ,ご覧になっていなければ,ぜひ見て頂きたい。

(ショートバージョン:1:51
(ロングバージョン:11:56

1 オレンジ初の動画はどんなもの?

見てもらうと,すぐわかるが,最近ブログで紹介してきた丘恵美利先生(ブログ:古きを知る丘先生)と馬場直仁先生(ブログ:「神は細部に宿る」と馬場弁護士)の①新しく入った2人の弁護士を紹介する部分が中心となり,スタッフそれぞれに,②最近のオレンジの様子,③オレンジでの夢,④スタッフ自身の趣味,⑤その他フリートークが続く。半分くらい真面目な内容で,半分くらいがカジュアルな内容である。

また,予告編のようなダイジェスト版であるショートバージョン (1:51)と,本編にあたるフルバージョン,ロングバージョン(11:56)の2つからなる。本当は,ショートバージョンは,せいぜい1分くらいに縮めたかったのだが,うまく編集できず2分弱となってしまった。

2 なぜ動画?

営業のため

コロナ禍があって,世の中が多少閉鎖的になってしまっている感じがする中,何か新しいことをやってみたいというのが一番のきっかけである。
営業につながるのもいいなと思うが,youtubeも限定公開の設定のため,新たな顧客獲得という効果を多くは期待できない。これまでにお世話になっている企業,個人の方に,埼玉の大宮にあるオレンジという法律事務所のことをちょっと思い出してもらえればと思って動画作成してみた。
オレンジは,特許等の知的財産にしても,IT関係にしても,今度,入所した馬場先生がしていたM&Aやファイナンスにしても,その他の企業法務にしても,埼玉という土地柄でかなり珍しい特徴を持っているせいか,売上の9割以上が紹介案件である。そういう意味でも,オレンジをちょっと思い出してもらうというだけで,大きな効果がある。実際,挨拶状の送付とともに動画をアップしたのだが,思いの外,反響があった。

インナーブランディングのため

インナーブランディングの効果も期待している。スタッフが互いにオレンジのことを自由に話すことで,オレンジのことを再発見することにつながると思った。
動画編集でカットしてしまったものも多いが,オレンジのスタッフが,新しくオレンジに入る人にとてもウェルカムであるという感想を持っていたり,ITのツールなどを積極的に取り入れたり,弁護士も事務スタッフもリモートワークを推奨したり,小さなお子さんがいる弁護士,スタッフが増えていて働く時間も柔軟であったり,他業種での経験豊かなシニアの方にも働いてもらうなど,オレンジの色々な側面に言及していたので,まさにスタッフが互いに再発見できたのではないかと思う。
尾形先生も言っていたが,馬場先生が言う「埼玉で1番の法律事務所になる」というのがとても印象的で,他の弁護士も共感していたように思う。
実際に撮影を進めると,スタッフが本当にいきいきと明るく会話をしていたので,私自身も,オレンジという事務所を作って良かったとつくづく思った。スタッフが,オレンジを好きになってくれたり,誇りに思ってくれると嬉しい。

採用のため

採用の目的でもある。
動画でも出てくるとおり,私が,訴訟にしても交渉にしても,かなりロジカルである。証拠を徹底的に集める,経験則も含めて法律関係を徹底的に調べる,戦略を深く検討する。難しい事件を引き受けることも多い。馬場先生が言っていたように,オレンジでは,弁護士同士でかなり議論が活発になされる。ここまで細かく検討しなくても,いくらでも弁護士業をすることはできる。求める仕事のクオリティーは,オレンジの大きな特徴の1つである。内部で事件検討会,勉強会を定期的に開催したり,他士業と一緒にM&Aその他の勉強会をしたりして研鑽を積む機会が多い。このあたりは,合う人,合わない人に分かれる。

オレンジのもう1つの特徴は,組織的なところである。パートナー弁護士は,私と有馬先生の2人であるが,オレンジは,会社のような1つの組織体として活動をする,法律事務所ではかなり珍しい組織形態である。1つの案件につき,殆どの事件を3人の弁護士,少なくとも2人の弁護士が担当となる。そのため,クリティカルに議論をする能力が必要になってくる。より慎重に,複数の目で事件を検討することになり,弁護士の負担は大きいが,豊富な種類の事件にふれることができるため,成長するスピードはかなり早い。またオレンジ内でノウハウをストックしやすいのも組織的であることの利点である。弁護士のみならず弁護士以外の事務スタッフの経営への参与も,組織的であることの強みであり,オレンジの特徴の1つである。
今年は,コロナもあるので少ないが,オレンジはイベントも少なくない。

ほかにもオレンジには,オレンジのカラーがあると思うが,弁護士にとって,上の2つの特徴は,かなり合う人と合わない人に分かれるのは間違いない。今年,入所した丘先生にしても,馬場先生にしても,私やオレンジの特徴を十分わかりながら入所してくれていると思う。採用でミスマッチが起きるのは良くないと常々思っている。弁護士も事務スタッフも,オレンジの特徴をよく知って,オレンジの考えに共感する人が応募してくれるのが一番なので,今回の動画がそれに寄与することを期待している。

3 どうやって撮影・編集?

メイキングの映像

基本スマホで撮影

本編は,すべてスマホで撮影した。ただし,ロングバージョンの最後にでてくるメイキングは,ビデオカメラで撮影したものである。
そのメイキングで撮影風景がわかると思うが,3人1組にして,各自の目の前にスマホを設置し,鼎談形式で会話を撮影することにした。これは,2人でのインタビュー形式だと緊張して,自然な会話にならない気がしたからである。3人で会話をしていると,目線を2人に交互に送る人が多いので,自然な表情になりやすいと思った。
質問は,馬場先生の印象は?などのいくつかを考えて,各司会者から質問をしてもらったが,途中から,撮影していることを意識しなくなり,普段のお昼休みのときの会話だったり,女子会みたいな感じになっているグループもあった。オレンジの雰囲気を知ってもらうという目的があったため,その撮影方法がマッチしたと感じた。
ちなみに,撮影風景をとるために,私は,外からビデオカメラを回したりしていたが,ついつい会話に入ってしまったため,松岡さん,櫻井さん,戸田さんの3人の女子会などに私の声がかなり入ってしまっている。

企画・スケジュール管理

動画撮影は,主に,私と営業秘書の松岡さんの2人で,企画し実行した。
意見交換などは,Slackのチャンネル上で行っていたが,スケジュール管理については,Trelloを使っていた。

動画編集

動画編集は,Adobe Premiere Proを使った。
3人1組で約30分の動画を7組分あったため,30分×3人×7組で約10時間くらいの動画ファイルを一気に扱ったため,不具合がでて止まってしまったり,ソフトウェアが立ち上がるのにかなり時間がかかってしまったりした。また,色々なスマホで撮影したため,フルHDだけでなく,4kだったり,ファイル形式も多岐にわたり,取り込むこと自体で手間取ることもあった。
YouTubeのサムネイルは,Adobe Photoshop Proを使って作成した。また,画面の右上の「orange law office video」のロゴは,Adobe Illustratorで作成した。
わからないことも多かったが,インターネットが便利であることを再認識した。
実は,ABテストのように,①挨拶状に書いてあったURLを手入力して動画を見てもらった人,②挨拶状のQRコードを読み込んで動画を見てくれた人,③オレンジのホームページから動画紹介に移動して動画を見てくれた人,及び,それぞれのショートバージョン,ロングバージョンについて,どのくらいの数が違うのかを確認できるようにしている。今のところ,ロングバージョンが圧倒的に多いようである。

サムネイル

4 今後のオレンジ

今回の動画で,限定公開ながら,初めてYouTubeに動画を載せてみた。
初めての作業が多かったため,収穫も多かった。
今回の動画制作を通じて,何らかの変化が生まれて,新しいチャンスが生まれ,新しいつながりができれば嬉しい。また,くすっとわらったり,なるほどと関心したり,おもしろそうだと興味を持ってくれたり,視聴者の心を動かすことができたらいいなと思う。

これからも,役に立ったり,何か新しいことをしていきたいなと思っている。

(了)