オレンジ10周年実行委員会
今では、おなじみになってもらえたオレンジという事務所名の由来について少しふれたいと思います。
最初から「辻本中野法律事務所」というような、自分たちの名前を入れるというアイデアは、1ミリもありませんでした。
何となく偉そうな感じがしてしまう気恥ずかしさと、いつか自分の引退後に事務所が存続してほしいという気持ちがあったからです。
ちなみに、オレンジ法律事務所のほかにどのような候補があったのかをちょっと紹介しますと、
「杜若法律事務所」「雪月花法律事務所」「一枚岩法律事務所」「万葉法律事務所」「キリン法律事務所」。
どうでしょうか。
色々なご意見があるかと思いますが、今となると、私たちの事務所の名前としては、「オレンジ法律事務所」で良かったのかなと思います。
オレンジの由来を聞かれることも少なくないのですが、「みんなを元気にするというような意味もあります」などともっともらしい理由を答えていましたが、本当の理由は、ちょっと違います。
名前を決めるのに2人でかなり迷いました。
半年以上は、迷ったと思います。
色々考えているうちに、あまり事務所名から、たとえば企業法務のような、何か具体的なイメージを想起しない方がよいのではないかということになりました。
それでいて、①「読みやすい」、②「呼びやすい」、③「偽善のかおりがしない」、④「奇をてらいすぎない」、⑤「使っているうちに愛着が湧く」の5つの条件を満たすものをとにかく考えていました。
実に300、400個の事務所名の候補が浮かんでは却下されていきました。
最終的に事務所名になった「オレンジ」という名前は、どちらが提案したのか、はっきりと覚えていませんが、あっさりとこれしかないということになりました。
オレンジは、フルーツにもありますし、色の名前でもありますが、オレンジと言っても、企業だとか、法律だとか、ましてや知的財産などというイメージは全く湧いてこないですよね。
オレンジは、色も形も、とにかくデザインがしやすく、視覚的に訴えやすいというのも、事務所名にした大きな理由の一つです。
細かいこだわりを言うと、私としては、感覚的に「ン」という文字が間に入っている感じが、どことなくスパイスが効いている感じがして気に入りました。
企業法務をするような法律事務所の名称で、「オレンジ法律事務所」というようなキャッチーな名称は、当時はかなり少なかったのではないかなと思います。
ただ、会社の役員に「オレンジさん」と呼ばれたりして、企業には意外とすんなり受け入れてもらった印象でした。