自己の枠を拡張する(尾形駿)

弁護士 尾形 駿

 今年は,「自己の枠を拡張する」という言葉にしました。

 文字どおりですが,自己の能力,知識,行動の枠を広げたいという意味でこの言葉にしました。

 この目標と定めた理由としては,そもそもスキルや能力を向上したいという純粋な自分の欲求もありますが,それ以上に,そうしないと弁護士としての価値を出せないと考えたからです。

 弁護士2年目くらいのとき,ある案件の調査で長時間電車に乗りながら,現場に行った際に,弊社代表弁護士の辻本先生と色々と弁護士の価値とは何かという話をしていた記憶があります。

 色々と挙がりましたが,我々が有している法理論またそれをベースとした論理的分析力等を用いながら,世の中の紛争や混沌とした状況を論理的に「調整」することに価値があるという話が特に記憶に残っています。

 その後何年か弁護士業を続けてきたのですが,様々な案件に携わる度に,益々「調整」力が重要だと感じるようになってきました。そして,その調整力向上のためには,その業界に関する知識やその業界に根ざした考え方や価値観を理解する必要があり,自分の理解可能な幅を広げるため,日々自己の枠を拡張する努力をする必要があると考えました。

 枠を拡大するために,日々何となく作業をこなすのではなく,細かくフィードバックをかけたり,日々少しでも何かしらの情報を得たり,多少のストレスをかけてみる等を意識して過ごそうと考えております。

 事務所の皆を見てみると,皆それぞれ本業である法律の理解については日々ブラッシュアップを図りながらも,それ以外にも色々と取り組んでいるようです。辻本先生は,英語や歴史の勉強をしたり,馬場先生は,色々な本を読んだり,会合に参加したりしており,有馬先生は,健康でいたいと強く願い,約半年に1回程度スポーツジムに通ったりと皆それぞれ,自己の枠を拡張する努力をしているようなので,私も負けじと頑張りたいと思っております。