元銀行員の田村が語る「住宅購入の留意事項」

広報担当 秘書 田村 司

いつもお読み頂き誠に有難うございます。

サラリーマンの一生で大きな買物は住宅です。

そして不動産物件は同じものは他には有りません(地球上でそこだけです)。そして,物件はみんな違います。そこで,「住宅を購入する場合には何に留意したらよいか」について,自分の経験談をお話しいたします。

やはり,専門家(宅建業者)の意見をしっかり聞いた方が良いと思い,意見を聞きました。

そうしましたら,意外な住宅購入時の留意点を教えてくれました。

(実は義父が宅建業の会社経営をしていましたので義父に聞きました。)

そこで,婿(広義)の私が知り得た門外不出の秘伝を皆様にもお伝えします。

もったいぶった言い方で申し訳ございません(呵呵)。

住宅のイメージ図です。

住宅購入の留意事項とは次の2点でした。

 

1,「将来,売却が容易な物件」を若干価格が高くとも購入すること。

 

2,現地調査は「天候が悪いときに物件を見に行く」こと。

 

「まあ何とシンプルなアドバイスなこと!」と思いましたが,後でよく吟味しましたら「含蓄が深い」ことに気づきました。

 

そう言えば私も元銀行員ですが,融資の専門家であると胸を張って言えるほどの専門家でもないと思っています(謙虚?呵呵)。

浅学非才でありますが,元銀行員の融資の視点で解説を致します。ご容赦ください。

 

まず,1点目「将来,売却が容易な物件」についてご説明します。

 

住宅購入時の留意点の本はたくさんありますが,このような観点から住宅購入判断基準を示した書籍は少ないと思います。

当り前ですよね!買う人に売却の処分ことを考えさせることは,商売の下手な人のやることですからね!

資金計画(住宅ローンの期間,金利その他の条件)から始まり物件の調査確認,現地の確認などが記載されています。当然そのようなことも重要です。

 

しかし将来の不測事態を考えて購入する人は少ないのです。(将来は予測不能ですけどね!)そして,将来の不測の事態に対処するには,①投資の視点と②返済不能の視点をもって住宅の選択が必要になります。

一般的には、購入のとき「一生そこに住もう」と思って購入します。

しかしながら、住宅の耐久性もあります。そして,売却しなければならない事情が、起こる場合もあります。往々にしてそのようなことが起こります。

例として,老朽化の買替、転勤先に定住、加齢の不便さ、相続(遺産分割のため売却)、返済延滞、離婚による財産分割、などの場合に不動産(住宅)の処分が必要になります。

 

投資の視点とは、(この辺の解説はセールスポイントとして謳っている場合もありますが)その地区がどのような発展をして、不動産価格が上がる要因があるのか。駅から徒歩数分以内でなおかつ都心までのアクセスに優れているか。少子高齢化に伴う影響、人口の増減地区であるか。売却のとき値崩れする要素はないか。思いつくまま記載しました。

要は住宅の価値が安定する物件であるかどうかです。

その土地の将来性,不動産の価格動向などは,信頼できる専門家(宅建業者など)にお尋ね下さい。

将来を保証する物件であるとの発言は絶対にしないでしょうが,情報を集め,最終的判断は自己責任としてご判断下さい。

このように,調査分析して,投資の視点からの検討も必要になります。

 

個人的見解になりますが,日本全体としての趨勢は,少子高齢化に向かっています。

子育てに適した環境の住宅→人の集まる商業地区の住宅→高齢者に住みやすい環境の住宅,などの環境要素が人口の移動を起こす場合もあると思います。

また政策(国土利用計画法,都市計画法,建築基準法などの規制,税法,優遇措置等)の動向も日頃から注視する必要があると思います。

私が最近注目しているのは,「所有者不明の土地」に対する政策の動向と,外国人材受入れ促進(長期就労者の在留資格解禁)で「50万人超」を見込むなどの「移民政策の動向」です。今後の不動産価格にどのような影響を及ぼすかを注視しています。

簡単に言うと,「人の集まる所は需要により上がる,人口減少の過疎地は下がる」の市場原理が働くことになると思います。

 

返済不能の視点とは、大企業に勤務しても安泰ではなく、リストラや、企業の倒産も起こり得ます。それにより収入が減少するリスク、収入が途絶えるリスクもあります。全額自己資金は希で,住宅ローンの融資で賄うのが一般的な方法です。そうするとそれらのリスクが返済に影響します。その対応も考えなければなりません。

融資の購入物件(担保)評価は処分が容易か否かの担保掛目を使い計算します。そのため、銀行の融資のときも返済不能となったときの処分も考えて,購入価格の70%~80%の掛目で融資をします。つまり20%~30%の自己資金は購入時に必要になります。自己資金なしで100%融資を受けることは、住宅を売却しても多額の借入金が残るリスクがあります。要は自己資金に余裕を持つ必要があります。潤沢な自己資金を持ちながら、かつ、手持ち資金の余裕を持つことが住宅購入のためには必要です。

さらに、前述したように、将来売却が可能な物件を選ぶこと(投資の視点)が返済不能となったときのリスクを和らげることなります。なぜなら,売れない物件は、さらに値を下げなければなりません。そして、負債(借金)が残る場合もあります。そのようなことを和らげることに通じます。

多分,義父は,窮地に陥った売主の物件の任意売却を多数経験したためのアドバイスであったと今更のように思います。

 

次に住宅購入の留意点の2点目「天候の悪い時に物件を見に行く」についてご説明します。

「今日は晴天だから住宅物件を見にいく」ことは,片目で物件を見るようなものです。

「雨の日に」両眼で括目しなければなりません。

 

天候は雨のとき,雪のとき,台風のとき,暗い夜中ときなどの天気の悪いときに調査にいくと,想定外の事実が発見されます。

また私の経験談になりますが、天気の悪いとき(雪の日)に購入物件を見に行ってよかったことがありました。道路は雪のため滑りやすい状況でした。パンフレット,図面で見る限り敷地・建物も広く魅力的な物件でした。現地でびっくり(図面では傾斜は分かりません)。敷地に面している道路が斜面でした。自動車の出し入れが難しいことが予想されましたので、購入は断念しました。

 

蛇足ですが、隣接の広い空き地がある場合も要注意,高い建築物が建ち,日照条件が悪くなるなどで、折角,購入した自宅が希望価格で売却できなくなる可能性があります。

 

私は、不動産(自宅・別荘)を購入するに当たり、神奈川・東京・千葉・埼玉・栃木・福島の首都圏全区域の不動産を見て回りました。最終的に自宅を埼玉にしたのは,近い将来埼京線が通るという情報のもとに投資の視点と岩手へ帰省に新幹線で利便性があることが決め手です。 投資の視点は正しい判断であったと自負しています。義父のアドバイスのおかげです。天国にいる義父に感謝している次第です。

 

なお、以前のブログ「他人のものを売れるのか副題マンションの二重売買契約」に掲載した通り当事者間で契約すると、二重売買も起こり得ます。その上,素人では見抜けない瑕疵物件もあります。金額が多額の物件ですから、素人判断による取引は避け、手数料を払っても,信頼できる専門家(宅建業者)に仲介を依頼することや相談することが、後々のトラブル回避になります。

 

オレンジ法律事務所は、埼玉県では知財に強みを持ちますが、ビジネス法務の契約アドバイスや不動産関連のトラブルについても、ご相談をお受けしています。

不動産関連の事件については,辻本弁護士有馬弁護士片山弁護士の「主な取扱分野」にもなっております。お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

若い世代の住宅購入のアドバイスとして少しでも役立ち、よい住宅購入ができること,それが私の喜びです。